はじめに:営業だけは、絶対にやりたくなかった
私は、ずっとこう思っていました。

営業って、特別なスキルがある人がやる仕事、
人に迷惑かけることばっかりじゃないの?
お願いしてペコペコしなきゃいけないなんて、無理…
なんなら、営業だけは絶対やりたくない!って思ってました。
どちらかといえば、積極的に話しかけるのも、そもそも得意じゃなく、
ましてや“電話営業”なんて、自分とはまったく違う世界だと感じていたんです。
だから在宅でテレアポや営業の仕事を始めることになったときも、
「やるしかないからやるけど、本音はやりたくない」
…そんな後ろ向きなスタートでした。
でも――
あの日、初めて自分の言葉が相手に届いたとき、何かが変わったんです。
はじめての架電。発信ボタンを押す手が震えた

在宅でテレアポの案件を始めて、最初に任されたのはIT系の法人サービス。
リストと、かっちりしたトークスクリプト。
電話をかけるってだけのはずなのに、心臓はバクバク、手はびっしょり。

この番号にかけるんだよね…押すよ?……えいっ!
って感じで、最初の数件は正直記憶がないです。
何を話したかも曖昧で、途中でかんだり、黙ったり。
「やっぱり私には無理かも…」とすでに心が折れかけていました。

何を話したか覚えていないけど、心折れかけたのは覚えています笑
相手が“ちゃんと聞いてくれている”と感じた瞬間

数十件目の架電。女性の受付さんだったと思います。
声が明るくて優しそうな感じだったので、
とにかくスクリプト通りに、なるべく丁寧に話しました。
ところが、

……すみません、少し急ぎの対応中でして離席しています。
とやんわり断られかけた瞬間、なぜか私は反射的にこう言ったんです。

あっ、お忙しいところ申し訳ありませんでした!すぐ切ります!
ただ、〇〇の導入って、すでに済んでますか?
それだけお伝えしたくて電話しました、申し訳ありません…!!
すると、電話の向こうの空気が変わったのが、わかったんです。
相手の口調が少しほぐれて、

あー…それの件ですか…いや、実はそれ…担当がいま検討中で…
と一言頂けたんです。
あ、これもしかしたらニーズある??と気がついた瞬間でした。
アポが取れたのは、スクリプトじゃなく“対話”ができたから
そのあとは流れるように、
- 担当者の名前
- いる時間帯と日程
- 次回の架電タイミング
を教えてもらえて、結果的に“アポの入り口”になるきっかけをつかめたんです。
あれはスクリプトじゃなくて、
「相手の状況に合わせて、自然に聞いて、話す」ことができたからだと思っています。
話したのは1分くらい?だったと思いますがすごく長く感じ、
電話を切ったあと、手は震えてたけど、心はちょっとだけ熱くなっていました。
偶然じゃない。ちゃんと“通じた”感覚が残っていた

あとから思い返すと、私のやったことは特別なテクニックでもなんでもありません。
ただ、
- 相手の空気を読んで
- 無理に続けようとせず
- でも“ひとことだけ”聞いてみた
それだけです。
でもそれが、営業に必要な「相手との呼吸を合わせる」ってことだったんだと、今では思えます。
営業はトーク力だけじゃない。
ちゃんと“聞く力”“空気を読む力”“勇気を出す一言”が武器になる仕事なんだと、このとき初めて実感しました。
あの1本が、「私にもできるかもしれない」をくれた

初めてのアポは、結果的に本契約にはつながらなかったけれど、
その1本は、私にとって大きな転機になりました。
それまでの私は、「自分には営業なんて無理」「パソコンが使えるだけの仕事しかできない」と思っていたんです。
でも今は違います。

私、在宅で営業してるんです。
って、自分で言えるようになりました。
これって、、本当にすごく自分に自信がつくようになりました。
これを読んでくれているママさんへ。

テレアポや営業って、メンタルが強い人や、話がうまい人だけの仕事じゃありません。
むしろ、相手の空気を敏感に感じ取れるあなたのような人の方が、向いているんです。
相手の反応に合わせて言葉を選び、少しでも気持ちよく話してもらえるように工夫して
「この人なら聞いてもいいかも」と思ってもらえる空気を作る。
それって、育児でも家族でも、いつもやってきている事なんですよね。
私が初めてアポを取れたとき、それは偶然なんかなかったと思います。
ちゃんと、私の“伝えたい思い”が相手に通じ、相手の困りごとを引き出せマッチしたからなんです。
きっとあなたにも、そんな1本がやってきます。
ガチャ切りされて落ち込んだり、何日も結果が出なくて不安になったり…
そんな日々のなかで、ふっと相手の反応が変わる瞬間があります。
そしてその1本が、あなたの中に眠っていた「できるかもしれない」という気持ちをそっと引き出してくれます。
「できないかも…」と思っていた私が、「やってみよう!」に変わったのは、まさにその時でした。
勇気を出してかけたその1本が、これからのあなたの「はじまり」になるかもしれません。
一緒に頑張りましょう!